サンエルフたちは老いることを知らず、その中でもプリリヤルは特に長寿である。
300歳を超える彼女は、その生涯を聖樹の森を守ることに費やしており、
長年に渡り、聖樹の森を手中に収めようとする勢力との争いは尽きない。
プリリヤルは聖樹の森を守るため、魔王軍に所属する魔族でありながら
勢力的には中立の立場を維持するという難しい調整を行い続けていた。
ところが執拗な帝国の攻撃と、長期にわたる不毛な戦いを回避するため、
帝国に譲歩する形で条約を結び、サンエルフ自治領の領主を務めることとなった。
人間との交流は、精霊魔族たちの生命と聖樹の森を守る苦渋の決断であった。
帝国との交渉は魔王や他の魔族長の同意を得ず半ば独断で結んだため、
魔族の中には敵に魂を売った裏切り者とみなしている者も多い。
聖樹の森は、帝国と魔王軍の戦略的な攻防に関して重要な拠点になっている。
聖樹の森付近につくられたエルフタウンは、重要拠点としての森の開拓を試みる
人間と都会の生活に憧れたサンエルフたちの望みをかなえる街として発展した。
エルフタウンは帝国の支配下でありながらも、勢力的には中立な立場であったが、
新たな魔王の討伐を契機に戦いに巻き込まれることになる。
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